Hi, みなさん。
ヒートテックが手放せない季節になりました。先日の雨はサイアクでした…。
さて今日は、身体性のある学びについて、ちょっとした論考をしてみます。
先日、高校2年生の英語の授業で「洋書」を紹介した。
ユヴァルノアハラリやジャレドダイアモンドのような鋭敏な人類考察でもなければ
ヘミングウェイやコナンドイルのような心躍る小説でもない
MY BODY
である(笑)
1歳4ヶ月の娘たちとは違って、17歳の生徒たちは真剣に最後まで聴いてくれた。
よかった。
大人でも楽しんでくれた (いや、”授業”だからか…)。
鮮明なイメージをもって覚えたものは忘れにくい
- 身体の芯まで響く太鼓の音色
- 心を洗う鮮やかな夕焼け
- チクっとした鋭い痛み
- グレープフルーツの甘酸っぱさ
実際に体験したからこそ、文字情報だけでもすぐに思い出せる
ところが、漢字や英単語を覚えようとするとき、どうしても文字だけで「暗記」してしまう。
たいてい文字と文字のつながりは脆く、3日もすればきれいさっぱり忘れている。
そうならないために、ちゃんと「覚える」ために、大事にしているキーワードがある。
「身体性・身体感覚」
僕たちは、身体というメディア(媒介となるもの)を通して世界とつながっている。
太鼓の轟音も、夕焼けの美しさも、蜂に刺された痛みもすべて、身体が感じ取ったものである。
その電気信号が神経を伝わり、脳に送り込まれ、情報が処理される。
インパクトが強ければ強いほど記憶に残りやすい。
トラウマなんかはその最たるものだ。
優れた書き手の文章には没入できる。
疑似的にその世界の刺激を得られるからだ。
そういった意味では、
小説は優れた教材である
ただし、ただ文字を追っているだけではダメで、文字をイメージに変換し、イメージを組み立てて世界を作り上げなければならない。
文字をイメージに換え、世界観を再構築する必要がある
もちろんそんなことが最初から出来る人間などいない。
相当なエネルギーとスキル、地道なトレーニングがいる。
どうやって鍛えるのか。
絵本の読み聞かせだ
- 文字とイメージが直接結びつき
- 温かい声で世界観を作れて
- 言葉の意味を説明できる
- 内容についてsmall questionsを投げ
- 聴き手の反応を見ながら声色を変えたり、読むスピードを調整したりすることもできる
- ”脱線”してもいい
絵本の読み聞かせは、計り知れないほどの「身体性」にあふれている。
普段使っているコトバも、外界からの刺激をきっかけに語彙や文法を膨らませてきた。
どんなに難解な言葉でも、もとをたどれば、絵本で見るような「身体感覚に溢れた語」がベースにある。
抽象的な思考も、世界とつながる具体的な体験があってこそだ。
そんなことを考えながら、今日も娘たちにMy Bodyを読み聞かせる。
いつか彼女たちが描く物語に思いを馳せながら。
[…] flyといえば、前回のブログで紹介したMy Bodyという幼児向けの絵本に、こんなことが書いてありました。 […]